絵本の読み聞かせってどうやるの?
コツがあったら教えて!
お家で読み聞かせをしていると、他の家庭の読み聞かせを見る機会ってあまりないですよね。
と、不安に感じることってありませんか?
読み聞かせは誰かに習うことがないから我流でなんとなくやるんですよね。
もちろん、私もそうでした
私よたろうは5年以上毎日、子どもに読み聞かせを続けています。
日々の読み聞かせはTwitterに載せているのでよければ遊びに来てください!
自己流で読み聞かせを続けていましたが、保育士の妻のアドバイスや、複数の育児書を参考に日々読み聞かせの研究をしています。
そんな私も長く読み聞かせを続けるうちに「読み聞かせの型」のようなものができてきました。
私の読み聞かせの手順は
- 表紙を見せる
- 題名、作者名、出版社名を読む
- 物語本編を読む
- 裏表紙を見せる
- 表紙を見せ題名を読む
もちろん、読み聞かせに正解はありません。
「こんな読み方をしている人もいる」程度に参考にしてもらえれば幸いです。
「あ、これマネしてもいいかも!」と思える部分が少しでもあれば取り入れてみてください!
大切なのは「子どもが絵本を楽しむこと」
- 想像力を高めたい
- 読解力を高めたい
- 本を好きな子になってほしい
などなど、絵本を読み聞かせる目的はたくさんあると思いますが
私は「子どもが絵本を楽しむこと」を大切にしています。
「子どもが絵本を楽しむ」というのは読み聞かせをする上で当たり前のことなのですが、意外とできていないことが多いんです。
特に「時間がないときの読み聞かせ」って親の都合になっていませんか?
- 絵本の文章をカットして読む
- 早口で読んでさっさと終わらせる
- 「読んでー」と子どもが持ってきた絵本を拒絶する
こんなことした経験ありませんか?
恥ずかしながら、私もあります
答えはもちろん「ノー」です。
子どもに物語を楽しんでほしいと思うなら、
- 絵本の文章は余すことなく全て読む
- 子どもが聞き取りやすい速度で読む
- 子どもの興味関心に応える
これらは当然のことです。
- 想像力を高める
- 読解力が身に付く
- 本を読む子に育つ
これらの効果が得られるのは全て「子どもが絵本を楽しむ」という土台の上で成り立っています。
表紙を見せる
絵本の表紙には色々な情報が詰まっています。
- 絵のタッチ
- 登場するキャラクターや世界観
- 絵本の中で起こる出来事やきっかけのヒント
当然、絵本の作者さんも気合いを入れて描いています。
映画で例えるならポスターや予告動画のようなポジションです。
絵本の表紙を観察することで、これから読む絵本のワクワク感を最大限まで高めてくれます。
題名、作者名、出版社を読む
表紙に子どもが釘付けになったら、絵本の題名を読みます。
題名を読む
題名は読み聞かせで最初に発声するシーンなのでハッキリと少し大きめの声で読むのが私のこだわりです。
あと、サブタイトルもしっかり読みましょう!
ドラゴンクエストV
ではなく
ドラゴンクエストV 〜天空の花嫁〜
ここまでちゃんと読みましょう!
その方がワクワクしますよね。
作者名、出版社名を読む
私も読み聞かせを始めたばかりの頃は題名だけ読んですぐに本編を読み始めていました。
でも、絵本の作者名と出版社を読むことには意味があります。
- 絵本への敬意
- 作者の名前を覚えられる
- 子どもが作者を覚えるきっかけになる
- 出版社別の絵本の傾向がなんとなくわかる
私が読み聞かせの時に作者名を読み続けていたせいか、子どもたちも絵本の作者に詳しくなりました。
いつものように子どもに読み聞かせをしようと初見の絵本の表紙を見せると、
せなけいこさんの絵本だー!
当時、まだひらがなが読めなかった娘ですが、表紙の絵を見ただけで作者名を答えました。
娘の中で絵と作者がちゃんと結びついていたんだなーと感心しました。
名前を覚えてほしくて作者名を読んでいたわけではありません。
しかし、子どもが作者名を覚えるきっかけになったのは思わぬ効果でした。
子どもが作者名を覚えていると子どもの好きな絵本が探しやすくなります。
これは副産物的な効果でしたが、私がそもそも作者名と出版社名を読むようになったのは別の理由です。それは、
私は映画館で見る予告編だったり、本編の煽りみたいなものが好きなんです。
なんかワクワクしませんか?
早く本編を見たいんだけど焦らされるというか…
物語本編に入ったときの「満を辞して感」が気持ちを高揚させます。
絵本も同じです。
題名、作者名と出版社名を読むと本編までの間が空きます。
この間が映画と同じワクワク感の演出になります。
親も絵本を楽しむ
作者や出版社の特徴を知ると読み手も絵本を深く楽しめます。
- この絵本を描いたのはこの人なんだ!
- 同じ作者さんなのに絵のタッチが全然違うなー
- この絵本の作者さんってあの絵本と同じだったのか!
- この人が訳してる絵本は読みやすいなー
こんなことを考えると絵本への愛着が湧きます。
絵本好きの変態かと思われるかもしれませんが、私は作者名や出版社名を読むこと自体が楽しいです。
出版社が表紙に描かれていない場合は、
「作者名と表紙の雰囲気」からどこの出版社か当てるゲームもできますよ。
絵本は楽しんだもの勝ちなのでそんな些細なことも遊びに変えています。
物語本編を読む
いよいよ絵本の物語本編を読みます。
読み聞かせのメインディッシュ部分。
本編の読み方については深ーく語りたいので別記事で紹介します。
裏表紙を見せる
物語の本編が終わったら
- 「おしまい」という言葉とともに絵本を閉じる
- 絵本の裏表紙をしっかり見せる
- 裏表紙と表紙の絵が繋がっている場合は、
表紙も開いて一枚絵として子どもに見せる
物語の本編が終わったからといって雑に絵本を閉じてはいけません。
作者さんが魂を込めて描いた絵本。最後まで気が抜けません。
文章で語る本編が終わっても、物語が裏表紙まで物語が続いている場合があります。
そこまでしっかり見せて物語が本当に「おしまい」になります。
映画館でエンドロールを見ないで帰る人
私には考えられません!
映画の本編が終わって、長い長いエンドロールの後に
- 物語のその後
- 次回作の予告
- 登場キャラの一言セリフ
こんな演出ありますよね?
あれ見たときって得したような愛おしいような、なんとも言えない多幸感があるんですよね。
絵本でも裏表紙に物語の続きだったりキャラクターの1カットが入っていたりするんです。
絵本を全部見た君へのご褒美じゃよ
みたいな作者の粋な演出がたまらなく好きです。
表紙を見せ題名を読む
絵本を最後まで読み終え「おしまい」と締めくくった後は、次の手順で進行します。
- 裏表紙を見せる
- 絵本の表紙を見せる
- もう一度絵本の題名を読む
ところで「〇〇ロス」の経験ってありますか?
大好きな漫画や、感情移入していたドラマが終わった時に「〇〇ロス」と呼ばれる状態になることです。
失恋のように心にポッカリと穴が開いてしまったような感覚ですね。
物語が完結した達成感と「あーもうこの続きは見られないのか…」という寂しさ。
物語の長い短いに関係なく、良質な物語の終わりは達成感と寂しさがあります。
絵本も同じです。
物語が終わるたびに子どもは小さな「別れの経験」をしているのです。
さっきまで楽しく絵本の世界を冒険していたのに、
物語の終わりと共に現実の世界に引き戻されます。
しかし、それでいいのです。
小さな別れの経験が子どもの心を強くします。
私が読み聞かせを始めた頃は、
- 「おしまい」と絵本を締めくくる
- 裏表紙を見せる
- 終了
こんな読み方をしていました。
考えすぎかもしれませんが、この読み方だと物語から置いてけぼりを食らったような違和感と寂しさを感じていました。
なんか、しっくりこない!
保育士の妻の読み聞かせを観察しているとこんな読み方をしていました。
- 裏表紙を見せる
- 絵本の表紙を見せる
- もう一度絵本の題名を読む
「これだ!」と思って実践してみるとすごく収まりが良い!
物語が明るくて未来を感じられる終わり方になったのです。
親子で絵本を楽しむ
読み聞かせの手順をまとめると
- 表紙を見せる
- 題名、作者名、出版社名を読む
- 物語本編を読む
- 裏表紙を見せる
- 表紙を見せ題名を読む
読み聞かせは親子にとって楽しくて幸せな時間です。
時間に追われるとつい「忙しいから」と読み聞かせを後回しにすることもあると思います。
でも、人生の中で我が子に読み聞かせができる時間は限られています。
1回でも多く、少しでも長い時間を子どもと過ごせることに幸せを感じたいですね。
どうせなら子どもはもちろん、親も読み聞かせを全力で楽しみましょう!
親子の素敵な時間を過ごせることを願っています。
よたろう